コンテンツにスキップ

保守

IT業務の全体地図 / maintenance

1 か月前 · 2026-08-16AI: 一部を任せられる

この工程は何をするのか

IT パスポート試験シラバス Ver.6.5 の「25. システム開発技術」の定義。

⑥ 保守 ・システムの安定稼働,ITの進展や経営戦略の変化に対応するために,システム・ソフトウェアの修正,変更及び改善が行われること

短い定義だが、3つの異なる理由が並んでいることに注意したい。

理由何をするか
システムの安定稼働壊れた所を直す
IT の進展古くなった土台を新しくする
経営戦略の変化業務が変わったのでシステムを変える

一番長く続く工程で、たいていは総費用の大半をここが占める。 作るのに3か月でも、その後10年動かすことになる。

具体的な成果物

成果物中身
修正・変更・改善の記録何を、なぜ、いつ変えたか
変更が既存の動作を壊していないことの確認回帰テストの結果

つまずきやすいところ

「なぜそう作ったか」が失われる。 作った人が居なくなると、直してよい所と触ってはいけない所の区別がつかなくなる。設計書に「何を」は書いてあっても「なぜ」が書かれていないことが多い。

直したつもりが別の所を壊す。 保守での変更は、既に動いているものへの変更なので、影響範囲が読みにくい。

AI に任せられる範囲

前提を持ち越して、毎回説明し直さずに済ませる

Claude Code の memory は、セッションをまたいで知識を持ち越す2つの仕組みで、ユーザーが書く CLAUDE.md files と、Claude が自分で書く auto memory がある。どちらも毎回の会話開始時に読み込まれる(facts/claude-code/memory.md)。

保守で効くのは、この「なぜ」を置いておける場所があること。読み込み方に決まった順序がある。

  • 現在の作業ディレクトリからディレクトリツリーを上へ辿り、各ディレクトリの CLAUDE.md と CLAUDE.local.md を読む
  • 見つかったファイルは互いを上書きせず連結される。ルートから作業ディレクトリへ向かう順に並ぶため、起動場所に近い指示ほど後に読まれる
  • 作業ディレクトリより下のサブディレクトリの CLAUDE.md は起動時ではなく、そのサブディレクトリのファイルを読んだときに含められる

3つめが保守向きで、触っている場所固有の注意書きを、その場所に置いておける。「このディレクトリは制度対応で毎年変わる」といった但し書きを、触ったときにだけ効かせられる。

ただし出典は釘を刺している。どちらも context であり、強制される設定ではない。 判断に関わらず動作をブロックしたい場合は PreToolUse hook を使う、と書かれている。「CLAUDE.md に書いたから大丈夫」にはならない。

壊したときに戻す

checkpointing はプロンプトごとにチェックポイントを作り、/rewind で巻き戻せる(facts/claude-code/checkpointing.md)。ただし出典は**「セッション単位の復旧手段であり、バージョン管理の代替ではない」と明記しており、チェックポイントはセッションとともに30日後に削除される**。保守の記録として残せるものではない。

まだ人がやること

変えるかどうかを決めること。 「IT の進展」への対応をいつやるかは、動いているものを触るリスクと、古いまま放置するリスクの比較になる。

「なぜ」を書き残すこと。 CLAUDE.md に前提を残せるのは有効だが、何を残すべきかを選ぶのは人である。当時の判断理由は記録に残っていないことが多く、覚えている人が書くしかない。

影響範囲を見積もること。 直す前に「どこまで確かめるべきか」を決める判断が残る。

ai_leverage を medium にしているのはこのため。書き換える作業と、前提を持ち越す仕組みは任せられるが、変更の判断と記録の設計が人に残っている。

この工程の位置づけ

ねらい
動き続けている間、変化に合わせてシステムを直し続ける
成果物
修正・変更・改善の記録 / 変更が既存の動作を壊していないことの確認
試験範囲
マネジメント系 / システム開発技術

AI に任せられると言える根拠

上の「AI に任せられる範囲」は、以下のページに書かれていることだけを根拠にしています。 裏付けの無い主張を書けないよう、件数はビルド時に検査しています。